第7章
コロナウイルスはどうしてこんなに移ってしまうの?(4)
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前回の問題
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イケブクロ博士
この図に書いてあることと、つながる(関係する)のは、つぎのどれでしょうか?いくつ選んでもいいですよという問題で、
① 健康なひとが感染しにくいという、免疫反応
②ワクチンや治療薬の効き目
③ (日本でも見つかってきた)突然変異株
④ コロナウイルスのもとはコウモリからきた
じゃった。
で、①から④まで、全部正解ということらしい。前回は①の免疫反応について話してもろたところで、ほかほか饅頭休憩できたの。 -
ワクチー
ボンテン博士の続きの話、はじまり始まり―!
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ボンテン博士
コロナウイルスが身体の中に侵入し、細胞の入り口に着いてはまるところは、ピースとピースがぴったりはまるようだ、ということをお話しました。ピッタリはまると、細胞の門が開いて、コロナウイルスは細胞の中に入って、爆発的に増えます。これが感染するということですね。
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ミク
そうしたら、この入口のところで、コロナウイルスが入るのをじゃますれば感染しないということですか?
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ボンテン博士
いいところに気づいたね、ミク。そのとおりです。
ワクチンや抗体の治療薬は、それを狙っていますよ。 -
ワクチー
わかった!!!ワクチンは、免疫反応をうまく使っちゃうんじゃないかなー。
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ボンテン博士
おー、すごいね!ワクチン…いや ワクチー。 どうしてわかったのかな?
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ワクチー
免疫反応で、コロナウイルスの印を持った抗体ができるならば、その印を体に入れてやれば、免疫反応で印を持った抗体がきちゃうと思ったんだよ。
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図4 -
イケブクロ博士
あじぇん、ぼうじぇん、がくじぇーん、Excellentじゃ、ワクチー!
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ワクチー
ぎょぎょぎょ!冴えた~!!
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ボンテン博士
そうですね。今年接種が始まる新型コロナウイルスのワクチンは、この入口の赤い印になるものを作って、これを腕の筋肉に注射します。
そうすると免疫反応で、赤い印を持った抗体ができてくるので、コロナウイルスが細胞に入るのをじゃましてしまいます。
だから、ワクチンを打っておけば、感染しなくなるのですね。 -
イケブクロ博士
ちょっと前までは、ウイルスの印がどこかわからなかったので、ウイルスそのものをワクチンにして打っていたのじゃ。
ウイルスそのものといっても、そのものを打ったら感染してしまうんじゃから、ウイルスを弱くしたり(弱毒化というんじゃが)、増えないようにしたり(不活化じゃ)したものを打っとった。新型コロナウイルスでは、中国のワクチンなんかがそういうワクチンじゃ。
おーとっ、しゃべりすぎてしもた。ボンテン博士、どうぞ。 -
ボンテン博士
治療薬は、例えば「この抗体をいろんな先端技術をつかって作ります。これを注射すれば、抗体がコロナウイルスを細胞に入れなくするから、ウイルスは増えることができない」ですね。
抗体の代わりに、赤い印に形が似ているものを作っても治療薬にすることは可能です。
これで②についてはわかりましたか? -
ミク
はーい。
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ワクチー
へーい。
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ヒーくん
ほーい。
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ボンテン博士
では、③の突然変異株について。これは、みんなが正解だったように、イギリスで、そして日本でも見つかってきた突然変異株は、コロナウイルスの入口のところのスパイクタンパク質が突然変異して性質が変わったのですね。
今日はここまでにして、次に突然変異株のことをもう少しお話してから、一番わからなかった④の「新型コロナウイルスはコウモリからきた」についての話にします。 -
リバシブル総理
今年2月にWHO(世界保健機関)の調査団が、中国へ調べに行きましたね。真相をぜひ突きとめなければなりませんね。遅すぎましたがね、ロクブケイ博士、いや、イケブクロ博士。
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イケブクロ博士
そうじゃのう。