第28話
換気・エアロゾル・飛沫(9)
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イケブクロ博士
さてと、さてと、換気、換気ではんとしゃ暮らす、よいよいとで、ワクチーに代わって5番目から読んでもらうかのう。
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ワクチー
待ってましたの鬼子母神、イのサカブクロはかせ!
5番目は、トイレの換気を24時間年中無休で行う だって!ついでに
6番目は、換気の正しい方向を維持するために、トイレの窓は開けない。
7番目は、トイレはふたを閉じて洗い流すように、建物の居住者に指示する。
何だか、ぼくは、臭そうなものばかりだな~。 -
イのサカブクロ
博士いやいや、ひとが気づかない、だいじなことだから、ワクチーにお願いしたのじゃよ。
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ボンテン博士
では…、SARS-CoV-2は糞便中にも含まれることが分かっています。尿中にも含まれるという報告は少ないのですが、あります。
コロナ感染者がトイレ使用後、水洗する時に、ウイルスを含む飛沫とエアロゾルが生じる可能性が大きいのですね。ですから、トイレの蓋は閉じてから水を流しましょう。
また、トイレでエアロゾル空気感染を避けるために、必ずマスクを着用しましょう。そして、手洗い励行を!
トイレの換気はエアロゾルを消失させるために重要です。 -
ワクチー
まちくたびれのカンキさんにバトンタ~ッチ
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カンキさん
ぽっぽっぽっぽぽ、トイレでは、マスクを着けることが大切です。うっかり忘れがちですが、必ずつけましょう。
水洗トイレは、開けたままで水洗すると、飛沫と飛沫残留物を含む上昇する空気の流れを生み出すことが知られているのですね。だからふたを閉めて水洗することをお勧めします。
設備を管理する者としては、ウォーターシールが適切に機能するように、気候に応じて3週間ごとを目安にして、水を追加して、床やその他の衛生装置の排水管やUトラップが乾燥しないようにすることが不可欠です。
下水系を介したエアロゾルによる感染を防止することに気を配ります。 -
ミク
カンキさんは、私たちの見えないところで働いてくださっているのですね。
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カンキさん
いやいや、設備の保全や管理とはそういうことをあたりまえのこととしているのですよ。ぽっぽっぽっぽぽ
話をトイレの換気に戻しましょう。機械に頼らず、自然な空気の流れだけで家中を換気する「パッシブ換気」または「機械式排気システム」を備えたトイレの窓が開いていると、トイレから他の部屋への空気の流れが汚染される可能性があります。
これは、換気が逆方向に働き始めることなのですね。その場合は、トイレの窓を開けることは避けましょう。トイレからの十分な排気換気がなく、トイレの窓を開けるのを避けられない場合は、建物全体のクロスフローを実現するために、他のスペースでも窓を開いたままにしておくことが大切です。
さて、8番目から14番目までは、やや専門的になりますのでまた機会があればお話ししましょう。
最後に『IAQセンターネットワーク』についてお話ししましょう。
部屋が十分に換気されていない場合、エアロゾルによる屋内の相互汚染のリスクは非常に高くなります。
自然換気システムのように、換気制御に居住者による行動が必要な場合、あるいは建物に専用の換気システムがない場合は、換気不足を警告する『CO2センサー』を占有ゾーンに設置することをお勧めします。
特に教室、会議室、レストランなど、人々のグループによって頻繁に1時間以上、占有されるスペースが対象になります。COVID-19流行中は、信号灯サインのデフォルト設定を一時的に変更して、黄色/オレンジ色のライト(または警告)を『800』に設定し、占有率が低下している状況でも十分な換気のための迅速な行動の引き金となるように、赤色ライト(またはアラーム)を『上限1000ppm』に設定します。
スタンドアロンのCO2センサーまたは「CO2信号灯」を使用するのも良いと思います。
Webベースのセンサーネットワークの一部としてCO2センサーを使用した方がうまくいくこともあります。これらのセンサーの信号を利用して、建物の居住者に、窓の開閉や機械的換気システムを正しい方法で利用するよう警告することができます。
また、データを保存し、施設の管理者に週次または月次のデータを提供し、建物や部屋で何が起こっているかを集中して把握し、その後感染リスクを特定することもできるようになります。 -
イケブクロ博士
めったには聞けん、ええ話じゃった!!カンキさんは、これから換気のテコ入れに大阪へ行かれるそうじゃ。
それからリバプール大学の営繕でリバプールに行かれるのじゃ。みんなで、拍手で応援じゃ~。